ブログで稼ぎたい人へ 【ほっしー『うつ病&偏差値35の私でもできた!ブログを使って自宅でマイペースで稼ぐ入門教科書』を買って読んでみた】
ほっしーさんの有料note『うつ病&偏差値35の私でもできた!ブログを使って自宅でマイペースで稼ぐ入門教科書』を購入して読みました。
率直な感想としては
- 非現実的
- ブログ論としては○
- 専業ブロガーになることのデメリットに触れていない
です。
うつマッピングの書籍が大変良かっただけに、少し残念でした。
ちなみに僕個人の見解としては、メンタル疾患者が稼ぐには
- 今すぐお金が欲しいなら、働くに限る
- ココナラのほうがいいかも
です。ほっしーさんも今ブログ書いてないしね…
「それでもブログで稼ぎたい!ブログがいい!」
という人は以下読み進めてみてください。
「読者目線」がSEO対策
冒頭には、ブログを始めるにあたっての基礎知識として
について、全くの初心者に向けて解説がされています。
ブログ収入を得るには必須の知識。
これからブログ収益化を目指す人はしっかり読み込んで覚えましょう。
ちなみにブログ「ほっしーのメンタルハック」の詳細なPV数、そしてアフィリエイトの売上が公開されています。
SEO対策は、キーワードうんぬんということではなく、
「とにかく読者目線で!」とのこと。
これについては激しく同意です。
小手先のテクニックではなく、読者にとって有益な情報が得られるサイトにすること。
それが、結果的にGoogleからの評価が上がり、多くの人の目に留まるブログとなります。
今日のサイト求められることはまさしくここじゃないでしょうか。
ブログ収入で一人暮らしできる!養える!…けれども
本文冒頭(無料公開部分)に「ブログでサラリーマンの2倍は月収を稼ぐ」とあります。超パワーワードですね。これについても記述もあります。
月収〇〇~〇〇円*1をフラフラしているので問題なく養える。感覚的に不安定だと思われる仕事なので、周りからは理解されにくい。
ただ、今の時代、いつ会社が潰れるか分からない。障害者雇用やうつ持ちが再就職で入れるような企業は、不景気に煽られて潰れる可能性が高い。大企業でも倒産したり吸収されたりする。もう個人として生きる力を身につけないといけない。
(本文要約)
「いつ会社が潰れるか分からない」
全くそのとおりです。
(なぜ「障害者雇用やうつ持ちが再就職で入れるような企業は」と限定しているのかは謎ですが。大企業でも潰れるのに)
大企業でも大量リストラはもはや当たり前。
今の時代、会社に依存する働き方は困難です。個人のスキルを活かして収入を得る必要性を身に染みて感じます。
とはいっても、休職・退職していきなりフリーランスになるのは無謀です。
ブログだけで食べていけるようになるまで、少なくとも数年はかかります。
いきなり稼げるようになった人は、僕の知る限りではいません。
食べていけるようになるまで、どうやって食べていきますか?
障害年金が貰える前提
障害年金と生活保護は我々が選べる特別な選択肢。何も悪いことではない。収入は関係なく、症状が悪ければ貰える。私もお金がない時は(障害年金の?)お世話になっていた。
(本文要約)
「生活保護や障害年金は上手に使っていけ」とのコラムで、このように書かれています。
しかし、注意すべきなのは、もらえる前提になっていること。
両方とも簡単に受給できるものではありません。
今、年金えげつないくらい出し渋りしてます。一度ツイッターで検索してみてください。
「障害年金は完全成功報酬の社労士に頼め」と以降の説明があります。
ただ、それができるのも初診日から1年半が経ってから。
しかも、不備なく順調に手続きが進んでも、支給までには半年近くかかります。
申請はクソややこしいし、審査も厳しい。
あと、うつの場合、うつ「病」と診断されないと貰えません。
うつ「状態」ではダメです。(神経症も✕)
※僕が障害年金を申請するにあたって、実際に社労士から言われたことです。診断名が「うつ状態」なので、うつ病からくるうつ状態なのかを医師に確認し、診断書にうつ「病」と書いてもらう必要があるとのこと。パニック障害等の神経症も同様です。
また、生活保護は個人ではなく世帯単位で貰うものです。
- 生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提であり(後略)
- 親族等から援助を受けることができる場合は、援助を受けてください。そのうえで、世帯の収入と厚生労働大臣の定める基準で計算される最低生活費を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、保護が適用されます。
(厚生労働省HPより)
生活保護はいわばホントの最終手段。
厚労省は「親族等から援助を受けることができる場合は、援助を受けてください」としています。
世帯収入が十分ある(と判断された)場合は、生活のサポートを受けるために何としてでも親族との関係を良好に保たなければなりません。
ブロガーはかなり厳しい世界
専業ブロガーのデメリットについては、こちらの記事が参考になります。
手取り20万円に到達するまで3年かかったそうです。
毎日PC10時間見て作業して3年ですよ。どこかにも書いたけど「10時間×3年=約10,000時間」だよ。
(上記ブログ記事より)
さらにもうひとつ。いきなり収入ゼロになることもあります。
1つのサーバー、1つのブログで100万稼いでたとしても「Googleに怒られて終わる可能性」や「サーバーが吹っ飛ぶ可能性」もあります。つまりいきなり収入ゼロになるリスクがあるんだよ。やばいだろ。誰も保証してくれないんだぜ!
(同記事より)
リスク分散のためにも、アルバイトや在宅ワークなどで働くことが必要です。
バイトなら安くても時給でお金が貰えます(単発バイトなら日給もあり)。
決まった時間で仕事して、決まった金額を貰えることがどれだけありがたいことか…
親に「ブロガーになる」って言える?
僕は実家で両親と暮らしています。
病院代などは傷病手当金(現在は障害年金)で自分で払っていますが、家事は親に頼っている状態で自立にはまだ遠いです。
母はパート、父は定年再雇用で週3日勤務になりました。月給は学生のバイト以下。
家計は厳しく、節約生活を強いられています。「お前は一人で生きていけよ」とも言われています。
そんな状況で「プロブロガーに俺はなる。雇われずに生きていく」なんて言えるでしょうか?
そこまでのメンタルは僕は持ち合わせていません。
頑張っても最初は年収数百円ですよ。1円を稼ぐのもひと苦労。
時給800円がどれだけ高額か、ブログをやってみて思い知りました。
ちなみに僕のブログの月収は多い時でコーヒー1杯分、少ない時はゼロです。
一度親にチラっとブロガーになりたい話をしたことがあったのですが(フリーランスに憧れていた頃がありました)、まぁ~聞く耳を持たれませんでした。主治医にも遠回しに反対されました。
周囲(家族・パートナー・主治医)との関係悪化
↓
メンタルの悪化
↓
ブログ書けない
なんてパターンも十分起こり得ます。(実際なりかけたし)
うつ病ブロガーになるには周囲の人のサポートが欠かせません。
アフィリエイトに挑戦する場合は「実家にサポートしてもらいながら」ぐらいしか、我々が選べる選択はない。かといって、そうもいかない人が多いのも事実。
(本文要約)
ほっしーさんも実家のサポートを受けているそうです。「家庭環境に恵まれていた」と書籍に書かれています。
僕も家庭環境はまだ良いほうだと思います。ただ、僕が知る限り、そういう人は少数です。
実家のサポートを受けるためにも、まずはアルバイトなりB型作業所での就労を目指すのがベターです。
親のサポートを受けるためにも、(雇われて)働く姿勢を見せることが大事だと、実家暮らしで感じました。
僕は現在障害者雇用での就職を目指し、就労移行支援事業所に通っています。
また、不定期で試験監督のバイトで小遣い稼ぎをしています。
メンタル疾患者なら分かると思いますが、明日を生きていくお金に困ります。
一度破産もしました。
今すぐお金が欲しいなら、ポルカで募ることでしょうか。
ブログは趣味やリハビリとして書くことを強く薦めます。
ライターってどうなの?
これまでに
- 突然収入ゼロにならないためのリスク分散
- 食べていけるようになるまでの繋ぎ
- 周囲との関係を良好に保つ
との理由から、就労を目指すべきだと書きました。
とはいっても、外で働くことが難しい人がいることも事実。そこで、在宅ワークの定番「ライター」をここで取り上げることにします。
ストック性はないけど…
「ライターは記事を書いて納品すれば終わり。対してブログは書いたら資産として貯まっていく」と説明されています。
なので、「メンタル疾患持ちの人が仕事を持つなら、いかにして自動化できるか?を大切にしたほうが良い」とのこと。
確かにそのとおりです。
ライターは「仕事」なので当然納期や書式があり、在宅でできるとはいえけっこう大変です。
ブログは自分の好きなように、好きなことを、好きなタイミングで書けます。文章を書く点については同じですが、心理的な負担は全然違います。
しかし、ライターは働いた分の報酬が得られます。ブログで1000円の収益が出るのはいつになるか分かりません。
しかも9割は自動化する前に挫折します。ブログだけで稼ぐのは現実的とは言えません。
なお、ライターについてはこちらの体験談が参考になります。
やっぱりポルカが手っ取り早いかなぁ
それかYouTuberか…
- 生活費に余裕がある
- 周囲の理解を得られる
このような人は専業ブロガーに挑戦してみてもいいかと思います。
収益化を目指す人は副業にしましょうね。
*1:月収は当方で伏せましたが、しっかり書かれています。確かに問題なく養える金額でした